2018-01-29

「 黒白/こくびゃく 」 展


2018年2月1日(木) - 2月12日(月)
10watts f & g 横浜市中区扇町3-8-7三平ビル301
OPEN: 12:00 - 18:00
CLOSE: 2月6日(火)
※2月3日(土)在廊予定
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Live: 2月10日(土) 琉木 -りゅうぼく-
TEL: 045(273)1944
特設サイト: https://10watts-exhibition-5.tumblr.com
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出展者
銅版画 富田惠子
造形 haru
陶 森田春菜
antique 本田
音楽 荒木真
舞踏 相良ゆみ
写真 黒木康太
空間 chikuni
DM 本田恵

Minimamu Live Performance
琉木 -りゅうぼく-

#黒白展

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2017-10-27

棒 について




はじめに

一本の棒を拾い上げたとき

何を思いそれを選び取ったのか




きれいな色や肌触りだったからか

見たことのない種類だったからか

何かをしようとするのにちょうど良い長さやかたちだったからか




相対するその時
そこには無限の創造性がある


棒 はわたしにとって
ものごとのはじまり
こころの発動の象徴。






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2017-10-26

伊豆探訪/原風景




先月、一年ぶりに伊豆を訪れた。
離れていた時間は、知った顔に再会し自然とつながる。


目的の渡辺君の個展は、穏やかな気づきと励ましを感じられる内容で
見ていると、ここ最近ずっと心にあった自分の展望を 良し と言ってもらえるような感じを思う。

彼の家を訪ねるのに伊豆半島を南下する車内で、つくることについていろいろと話す。






渡辺君の家族はみんな、身のまわりの草木や生き物についてよく知っていて
その様子を眺めていた時、ふと自分の幼少期の記憶が思い出された。


当時は東京都内でも土のままの地面も残っていて、草木の茂みもあり
さらに、わたしが幼少期を過ごした木造平屋の住まいは古く、広い土間もあって
自分が家の内にいるのか、外にいるのか、その境は曖昧だった。

母は冬になると「うちは寒いから、外で遊んできなさい」と
今聞くとあべこべに聞こえる台詞をよく言っていたけれど
これは今、家族間の昔話になるとよく挙がる笑い話になっている。

わたしの日々の遊びは、もっぱらままごとの泥 あそびで
だいたい何かを料理するまねごとをしていた。

材料になる草花や実や種、石ころや土はいろいろなたべものに見立てられて
わたしは干してある布団でつい手を拭いてしまうのをよく叱られていた。




小さいころの自分がどういうものに惹かれたりおもしろがっていたりしていたのか。
自分のいる場所を知る感覚は、そういえばこういう空気感の中でだったなぁ、と
大人になったわたしの中に、当時のこころの動きがザァーっと降ってくるように感じた。






創造する者は、よくその動機となる「原風景」について尋ねられることがある。

わたしには、確たるものがない。

けれど
”原風景”は光景そのものではなく
その時のこころを思い出すところ、ということだったのだなぁ、と
伊豆に出かけた後で、ぼんやり気付いたりしている。

大人になって出会った、渡辺君の家族と過ごすことは
わたしにそんななつかしい原風景を思わせてくれる。





数学者の岡潔は

こころのふるさとがなつかしい
という情操の中でなければ、
決して生き生きとした理想を描くことはできない

と、自身の著書で書き記していた。(「日本のこころ」)



はじめて個展をやらせてもらったギャラリーの店主は以前
「自分は今までずっと、なにかをなつかしい、と思う感覚がわからなかったのだけど
この仕事をしたことで初めてその感覚が分かるようになりました」
と言っていた。





次回、展示をさせてもらう大阪のギャラリ― 無由 の守屋さんが
こんどのDMの記述のなかに印象的な引用を入れてくれた。


森田春菜 個展「棒」

造形作家 森田春菜の個展を、新しい場所 無由にて開催します。

作家の「棒」のみの展覧会です。

「棒」は作家の陶土の造形物です。
それは彼女のメッセージでもなく、自己表現でもない。
それががどういうものなのかは、手にする人それぞれに委ねられているのです。
私が最初の一本を手にした時に言葉に出来なかった感覚は、「懐かしさ」だったと後に知ることとなりました。

思考する頭をしばらく横に置いて、手触りを通じて交わされるなにかを感じてみてください。
ご自身の「棒」を見つけに、ぜひお越しください。

ippo plus
守屋里依



『懐かしさとは、過去への憧憬(しょうけい)のことではなく、
周囲と通い合う心の実感のことである。
懐かしいということは、それだけで嬉しい。』岡潔



森田春菜 個展「棒」
開催場所:無由 大阪府吹田市五月が丘東2 ローズコーポC棟401
開廊期間:2017.11.25(土)ー12.3(日)
休廊日:11.30(木)、12.1(金)
時間:12:00-18:00
作家在廊日:初日 11.25(土)





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2017-09-24

秋のグループ展のお知らせ




「花とうつわ」

2017年 10月4日(水)~9日(月)(最終日17時まで)

shizen
渋谷区神宮前2-21-17
03-3746-1334
                                        
                 
花生け: 雨宮ゆか(日々花主宰)
作家:  阿南維也、桑原哲夫、木曽志真雄、田中潤、能登朝奈
林友子、原田譲、広川絵麻、増渕篤宥、山野邊孝、森田春菜




今回は自身の作品に花を生けて頂きます。
草木が加わり、いつもとはまた異なる新鮮な景色が現れることと思います。
作品を提供する作家側もたのしみな機会です。

7日(土)午後2時ごろから在廊予定です。




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2017-09-08

Urban Potters: Makers in the City



この秋に出版される
Urban Potters: Makers in the City -世界6都市(New York, Sydney, London, Copenhagen, Sao Paulo and Tokyo)で活躍する現代陶芸作家- についての本で
”Tokyo”作家のひとりとして紹介させていただくことになりました。






陶芸作家の古荘美紀さんにご紹介いただき、今回の掲載が決まりました。
貴重な機会に推していただき、感謝です。
そして同じように、やきものでモノづくりを続けている友人の熊谷幸治さんもぜひに、と巻き込んでTokyoからは計4名掲載されているようです。

ご興味持たれた方、ぜひウェブサイトをご覧ください。
よろしくお願いいたします。

Published by LUDION.
The official launch is in London :Thames&Hudson



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2017-08-03

「モノの力・ヒトの力―縄文から現代まで 人と工芸の間にやどるチカラ―」

  
企画展「モノの力・ヒトの力―縄文から現代まで 人と工芸の間にやどるチカラ―」
 

平成29(2017)年7月28日(金)~10月9日(月・祝)
会場:國學院大學博物館 企画展示室
開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
会期中休館日:8月13日(日)~24日(木)/9月11日(月)
入館料無料



國學院大學博物館の展示開催中です。
博物館は縄文時代の発掘品をはじめとする常設内容も充実しています。
青山渋谷近辺にお越しの際は、ぜひお立ち寄り下さい。
今日は会場ほど近くの山種美術館/川端龍子展も素晴らしい内容です。
お時間のある方は2つの会場のハシゴもお勧め。





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2017-06-22

Black Forest @pragmata



2017年7月14日(金) – 23日(日) 
[個展] Black Forest
東京都中央区八丁堀2-3-3-3F
 tel. 03-3297-6011
 open: 12:00–19:00 (※最終日は18時まで)
在廊予定日 7/15(14日午後以降)



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わたしは今まで、この制作活動を約十数年ほど続けているのですが、なぜこのような作品を作っているのかと言うと、その動機は、ただ自分が心惹かれる事象を陶の立体物で思うままに表現しようとすることなのかと思います。
  今の時代を生きる多くの人にとってそうであるように、わたしも日々を過ごす中ではいろいろな思いを持つことはありますが、この表現は世の中へのメッセージや個人的な感情ではないところから生まれています。
 作品は自分の自己表現でもなく、歴史的な美術の流れやカテゴリーにもとらわれず、そしてまた陶芸の概念とも異なるところで存在している、自由で平和なアートピースです。なのでこの作品がどういうものなのかは、このモノに出会う人自身がそれぞれに感じて受け取ると良いと思っています。

 わたしの表現は、やきものの土とそれに関わる素材や自然現象の力を借りることでようやく具現化することができています。
 土の造形は、特別な道具や熱を介さずに、自分の意図を素手で直接かたち作ることができますが、そこでは意識や解釈を通さない無意識の手の反応が加わっているのではないかと思うのです。頭で思考する事のほかに手触りを通じて交わされるなにかが、この創作のある部分を担ってくれているように感じます。
 そしてこの触感の要素は、わたしの普段の生活の中でも創作のインスピレーションに繋がることが多々あり、自分でもそこに着眼する理由がなぜなのか説明し難いのですが、わたしは、かたちと触感が調和したモノの姿から情緒や実在感を感じ取ることがあって、そのものがそのものらしく表れた姿かたちや、手触りを呼び起こす表情に、自分の生の感覚を入り込ませて見ている世界があるのです。

 また土については、各段階でその素材の性質が変容することも大きな特徴です。特に焼成では自分の意図しなかったことや想定以上の出来事が多く起こり、作品はいつも手を施している時に見ていた姿とは全く異なる様相になって出来上がります。
 やきものの創造は絵画や彫刻のように自分の行為の痕跡を確かめながら進むことはできません。それでも、誠実に考えを尽くし丹念に工程を重ねることと、その最後は、自分の力が及ばないところで出来上がるというのが、わたしの表現手段の過程ではとても重要な部分で、そこから得られる経験はわたし自身に大きな影響を与えています。
 焼成を経て現れた未知の存在に対する時の衝撃と、またそうなった絶対的な出来事を受け入れることは、自分が自分だけではないそれ以上の大きな存在の中に在るような広々とした感覚、穏やかな慰めと安定した気持ちを呼び起こしてくれます。
 わたしはこのやきものの表現と関わることでようやく見えてくる世界や、気づかされる感覚があり、制作はそれらを求めてこれからも続いていくことと思っています。


2017.6 森田 春菜    


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